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    糖質制限の意義について
  • 22
    甘辛い味付けについて
  • 23
    続・甘辛い味付けについて
  • 24
    炭水化物はなぜ健康に悪いのか
  • 25
    ケトン体が人類を救う?
  • 26
    糖質制限あれこれ
  • 27
    続・糖質制限あれこれ
  • 28
    「尿酸」と「乳酸」について
  • 29
    「肥満」についての新しい考え方
  • 30
    「認知症」についての新しい考え方

㉑糖質制限の意義について

初診や久しぶりの受診の患者さまには、全身検索の意味で尿検査を行うようにしておりますが、尿糖が陽性になる方がかなり多いのが現状です。しかし、問診してみると今まで指摘された事が無いとおっしゃる方がずいぶん多いのもまた事実です。健康診断でも異常なしといわれたという方の場合には、いったい何が問題なのでしょうか?

一般に健康診断の際には、前日の夜9時以降は絶食にして、もちろん朝ご飯も食べずに検査に来てもらうことが原則です。この場合には、完全な糖尿病の患者さん以外では、尿糖が検出されることはありません。最近の研究では、空腹時の血糖(血液中のブドウ糖の濃度)値はあまり意味が無く、食後30分から2時間ぐらいまでにどの程度の高血糖になっているかということが重要とわかってきました。ですから、過去1-3ヶ月の血糖の平均値を示すHbA1c(ヘモグロビンA1c)の値が基準内だと言われていても、あまり当てにはならないということです。

検査項目としては、グリコアルブミンや1,5AGという指標の方がよりきめ細かい耐糖能(ブドウ糖に対する生体の反応性)の異常を判断できるのです。また、HbA1cに関して言えば、もともと貧血のある女性では、ヘモグロビン自体が少ないので、耐糖能異常があってもHb1cの値が低く出ている危険性があります。

食後の高血糖(160mg/dl以上)が短い時間でも起こっていれば長い間には、多くの臓器が傷害されていく可能性があります。

血糖を上昇させるのは、糖質(炭水化物)のみです。肉や魚や卵などいくら食べても血糖が上がりません。そしてこれらのたんぱく質は、骨や筋肉をはじめとしてあらゆる細胞の原料になります。逆に、ご飯やパンや麺類やお菓子類は、血糖を上昇させ、エネルギーとして余った分は脂肪へ転換されます。また、細胞の酸化や糖化を起こして、老化やボケや癌発生の原因となります。

~みみだより花だより No.227 2016年2月号より~

㉒甘辛い味付けについて

鹿児島県をはじめとする九州地区の味付けの特徴はなんと言っても砂糖が多い点でしょう。とにかく甘い味付けが多すぎるように思います。砂糖を使わないと味がマイルドにならないとか、保存が効かないとか理由は様々ありますが、一番大きな理由はサトウキビの栽培が盛んで他の地区に比べて砂糖を入手しやすい環境にあったからなのかも知れません。

問題なのは砂糖を多く含む食品を食べると血糖が急激に上がり、一時的に脳の働きが良くなったような錯覚を起こさせることです。その次の瞬間には、インシュリンがたくさん放出されて、血液中のブドウ糖を肝臓や筋肉内へ取り込もうとします。そして、血糖が急激に下がり脳の働きが落ちて、食後30分から1時間ぐらいすると眠くなったり、だるくなったりするのです。

車がない時代には、良く動き、筋肉を盛んに使っていたので、余分のブドウ糖もきれいに消費されていたのですが、公共の交通機関より自家用車の利用が圧倒的に多くなっています。出かけていても、エレベーターやエスカレーターを多用して、階段を登ったり降りたりしないので、極端に運動量が少なくなっているのが都市部に住んでいない人たち(車を移動手段とする人たち)の悪循環になっています。そのため、鹿児島県では糖尿病が全国的に見て多くなっています。

そんなことから健康ブームが巻き起こり、各地でマラソン大会が花盛りです。鹿児島マラソンという大会も始まりました。ヒトはやはり、歩いたり走ったりしてこそ体を維持できるということでしょう。マラソンを始めましょうとは言いませんが、自分の足で歩く時間を今より意識して増やすような工夫をしたいものです。

甘い味付けが多すぎるために、自然にブドウ糖の摂取量が増えていることに目を向けましょう。必須アミノ酸や必須脂肪酸というのはありますが、必須糖質というのはないのです。

~みみだより花だより No.228 2016年3月号より~

㉓続・甘辛い味付けについて

糖尿病の患者さんは、今や予備軍まで含めると2,000万人以上と言われています。厚労省が最も重視する国民病です。昔は贅沢病と言われていた糖尿病ですが、本当の姿はまるで逆であることがわかってきました。

糖尿病の患者さんと年間所得の関係を見ると所得の低い人ほど糖尿病が多いことがわかりました。低所得者の場合には、どうしても食事が米飯などの炭水化物に偏りがちな事が原因ではないかと考えられています。

厚労省のデータによれば、糖尿病による死亡率(平成25年)が一番高いのは、徳島県に次いで香川県、福島県と続き、鹿児島県は8番目に死亡率が高い事になっています。不思議なことに甘い味付けの多い九州地区はさほど悪くなく、沖縄が15位、佐賀20位、宮崎27位、福岡30位、大分33位、長崎34位、熊本37位と結構優秀な方に属しています。注目すべきは四国地方の死亡率の高さです。高知6位、愛媛24位となっていて、比較的優秀な愛媛県でも全国の1/2より下の成績に含まれています。

四国地方は従来水が少なく、水稲ではなく小麦の生産が盛んで、うどんが主食といったところもあります。小麦の血糖上昇作用は米よりも強いことは知られており、こういった食習慣と関連があると考えられています。

香川県の教育委員会が小学4年生を対象に、2014年に行った血液検査で、肝機能、脂質、血糖値の異常値を示した子どもの割合が、それぞれ1割にのぼることがわかりました。

ー以下データ引用ー

【調査は同県の17市町村のうち、小学4年生の採血を行う16市町村が対象。保護者が同意した8264人(全体の約96%)について、肝機能、脂質、血糖の検査値を集計した。肝機能は、肝臓の負担が増すと数値が上がるALTなど3項目を調べた。

このうち一つでも異常値を示した割合は男子12,4%、女子9,5%だった。総コレステロールや中性脂肪などの脂質が異常値となった子どもは男子10,2%、女子11,5%。高血糖状態が続いていることを示すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の高値は男子12%、女子10,9%だった。】

さて、テニスの世界ランク1位の(当時)ノバク・ジョコビッチは、小麦グルテンを完全に除去する食事療法を行うようになって、ベストパフォーマンスを引き出せるようになり、一気に頂点に登りつめた話はアスリート界ではいまや伝説となっています。

小麦を生まれつき食べているお国柄では、小麦グルテンに対するアレルギーを持っている人が少なからずいるようです。いずれにしても、口から入ってくるものが自分の体をむしばんでいないかどうかは見極める必要があるようです。

~みみだより 花だより No.229 2016年4月号より~

 

㉔炭水化物はなぜ健康に悪いのか?

日本食は、世界的に見ても健康な食習慣の一つと言われており、『和食』が世界遺産に登録されたのは記憶に新しいところです。では、和食のどんなところが健康に役立つと考えられているのでしょうか。

世界的に見ると、伝統的な食習慣のある国では、平均寿命も長い傾向があります。たとえばワインをたくさん飲むのに肝臓病が少ない、いわゆるフレンチ・パラドックスのフランスや、魚介類をたくさん食べる地中海料理のイタリアや、穀物を主体にしてはいるがその料理法で糖質の吸収を穏やかにするスペイン料理等々です。

わが国の伝統的な食事が賞賛されるのは、味噌や納豆、ぬか漬けなどの発酵食品や豆腐などの伝統的な加工食品のおかげであって、決して「白米」が健康にいいわけではありません。

江戸の昔から、白米を食べていたお殿様や周辺の武士、田舎からご奉公に出てきた丁稚さんたちが銀シャリと言われる白米を食べて脚気になり、心臓を患って次々に病死したことはよく知られています。当時はその原因が「白米」とは知るよしもなく、「江戸わずらい」と呼ばれていました。

また、日露戦争の頃、兵隊に志願すると白米が食べられるということで多くの若者が戦地へ送られましたが、戦死者の数よりも脚気で死んだ者の方が多かったのは史実です。当時、陸軍は森鴎外が軍医の責任者でしたが、彼は脚気の原因が白米だということを認めず、多くの若者を無駄死にさせてしまいます。一方、海軍の軍医の責任者であった高木兼寬が、これまでの常識を打破して、海軍では麦飯を常食にしました。それ以降、脚気による死者を一人も出さなかったという話はあまりにも有名です。この高木兼寬は薩摩藩出身というのも大きな誇りです。

このように江戸時代や明治時代の頃から、「白米が毒である」ことはわかっていることなのです。残念ながら、現代の日本ではそのことが完全に忘れ去られています。むしろ白米がもっとも日本食の基本であるかのような誤解さえ生んでいます。

白米ではなく玄米や雑穀米が必要です。白米にはカロリーと少しのたんぱく質と少量のミネラルが含まれるのみで、人間に必要なビタミン類はほぼ皆無です。角砂糖と栄養価的には違いがありません。

現代人に多い、糖尿病、自己免疫疾患、アレルギー疾患などの慢性病のほとんどは、糖質至上主義によるものと考えても決して過言ではありません。まず、食卓から「白米」を除去しましょう。そこからスタートしなければ、いずれ日本人は滅んでしまうかも知れません。

参考までに・・・ 「白米中毒」 白澤卓二/著 アスペクト出版 2013年初版

現代日本人は、糖質過剰の栄養素不足。カレーライス、ラーメン、牛丼、カツ丼などなど。外食産業のビジネスモデルに騙されるな!!

かなり過激な内容と思われていた発刊当時でしたが、今や時代の先端を走る順天堂大学医学部加齢生魚医学講座教授の著書が現代日本の病理を鋭くえぐります。ぜひご一読を。

~みみだより花だより No.230 2016年5月号より~

㉕ケトン体が人類を救う?

先日の北海道での行方不明事件で、7歳の少年が6日間も水だけで生きながらえるという奇跡が報じられました。実際にそのようなことが可能だったのでしょうか? 人間の体はブドウ糖がなけれあb生きられないとする従来の考え方が、ここでも危うくなっていることがわかります。先月号でご紹介した白澤先生の本から引用してみましょう。 

食べるものが全くないとき、わたしたちの体は、まず肝臓に蓄えてあるグリコーゲンをブドウ糖に変えてエネルギーにします(解糖系)。そしてグリコーゲンのストックが尽きると次には筋肉などのたんぱく質を分解し、これもブドウ糖に変えます(糖新生)。この二つのシステムが、軽度の飢餓状態の時に働くブドウ糖回路です。

さらに飢餓状態が続くと、ついには脂肪を分解して不足した糖質に代わって、エネルギーを補っていくのです。この脂肪を分解する際に発生するのがケトン体です。このレスキュー隊のようなシステムがケトン体回路です。

つまり我々の体はブドウ糖で動くエンジンと、糖の補給がなくなったときに働くケトン体エンジンの二つを持っているのです。いわばハイブリッドエンジンの車と言えます。

ケトン体回路では、体内の脂質を分解して脂肪酸を産生します。さらにその脂肪酸を分解してケトン体を作り出し、これがエネルギー源として使われるのです。ただし、ケトン体回路のスイッチが入るのには、糖質の供給が途絶えてからある一定の時間を要します。その間におなかが空いて糖質を摂ってしまうと、ブドウ糖エンジンの方が先に動いてしまいます。引用※

さて、天台宗の僧侶が行う驚異的な千日回峰行の一環で、9日間も飲まず食わずでお堂の中で読経をするというものがあります。そんな馬鹿な!とにわかには信じられませんでしたが、それを可能にしているのが、このケトン体回路なのです。

この読経を経験した人(大阿闍梨)によると、なんと自分の髪の毛が床に落ちた音も大音響として聞き取れるそうです。それほどに神経が研ぎ澄まされるということで、世界各地にある断食の風習は、悟りを開くために先人たちがあみだした知恵ともいえるかも知れません。

※「白米中毒」 白澤卓二/著 アスペクト出版 2013年初版

 

~みみだより花だより No.231 2016年6月号より~

㉖糖質制限あれこれ

糖質制限ダイエットという言葉は最近よくテレビでも見かけるようになりました。賛否両論でマスコミが取り上げています。ここで、糖質制限の正しい理解のために、その要点をおさらいしてみましょう。

1.日本人の糖尿病患者およびその予備軍は、2014年時点でそれぞれ950万人、1150万人なのでそれぞれ併せると2100万人。つまり全人口の約2割。

2.日本人をの糖尿病の特徴はやせているタイプが多い。

3.糖尿病でもっとも問題になるのは血糖の乱高下。

4.血糖を上昇させる食材は糖質のみ。

5.人間の細胞の中で、厳密にブドウ糖しか利用できないのは赤血球のみ。

6.糖質を制限することで、血糖の急激な上昇を抑え、インシュリンの過剰分泌を抑えるのが糖質制限の本来の目的。

7.糖質を制限すると、ケトン体を利用するシステムが働くようになり、蓄積された内臓脂肪が消費されるようになる。

8.糖質制限しても、たんぱく質の十分な摂取(1日に体重1Kgあたり1~1.5g)がなければ糖新生のために筋肉がやせてしまう。

9.すでに糖尿病や内臓脂肪蓄積期間の長かった日とでは、血管のダメージが進んでいるので、糖質制限だけでは健康なダイエットにならず、きちんとした抗酸化アプローチを併用しなければならない。

とりわけ大事なのが9番目の項目です。

糖質制限を行っていた人が死亡すると、“これみたことか”というような報道がなされますが、単純に糖質を制限するだけでは健康を阻害するケースがあることを理解しなければなりません。

活性酸素が増えるような生活を続けていて、なおかつ糖質制限をしている場合には十分な注意が必要です。たとえば超多忙な人、精神的ストレスの多い人、健康のためにマラソンなどの激しい運動をしている人、酒やたばこがやめられない人、等々ですが、このような方は糖質制限だけではうまくいかなくて、抗酸化作用のある物質:ビタミンやミネラルなどの大量摂取を併用する必要があります。

自分の健康状態をまず、きちんと評価して、健康レベルを上げるために必要な食事の摂り方を理解しましょう。

~みみだより花だより No.232 2016年7月号より~

㉗続・糖質制限あれこれ

日本人の遺伝子が、糖尿病になりやすい傾向があるということはよく知られています。また、日本人の糖尿病の95%は生活習慣に起因する二型糖尿病と言われています。糖質制限をせずに糖尿病を放置すると深刻な合併症が起こるとされます。あるデータによると糖尿病が原因でわが国では年間およそ3000人が失明し、3000人が足を切断し、16,000人が人工透析を受けることになっているそうです。

たしかに糖質制限食はダイエット効果が高く、糖尿病の患者さん以外でも実践する人が増えてきています。しかしながら、これまで1日3食美味しくご飯やパンなどを食べてきて、デザートや間食で甘いお菓子や飲み物を食べたり飲んだりしてきた人たちは、思うように糖質制限を続けられない人が多いということです。

糖質の摂りすぎが健康を損なうということの理解はなかなか難しく『白米を食べないでください』と言いますと、たいていの人は『何を食べればいいのですか?』とおっしゃいます。

日本人が穀物を食べるようになったのは弥生時代からで、せいぜい3000年です。その前の数万年は肉食や木の実が主でした。白米を一般に食べるようになってきたのは江戸時代からです。白米はビタミンが全く含まれていないのにもかかわらず、とても美味しく何にでも合うという奇跡の食品です。【日本人はやっぱ米の飯だよなぁ】というのが一般の認識です。

しかし、これからの高齢化社会を救うのは、認知症にならずに、亡くなるその日まで元気に働けるということです。つまり健康寿命を如何に延ばすかということです。

糖質制限が未来を救うのです。

~みみだより花だより No.233 2016年8月号より~

㉘「尿酸」と「乳酸」について

尿酸値が高くて痛風を心配されている方は少なくないでしょう。実はこの「尿酸」元々の働きは、ビタミンCと同じ抗酸化作用なのです。つまり体内に発生した活性酸素を排除する働きを担っています。ですから、決して悪者ではありません。最近の研究では尿酸値が低い人はパーキンソン病や認知症になりやすいという報告もあります。高いからあながち悪いということではありませんが、残念ながら人間はビタミンCを作ることができない代わりに尿酸を使うようにして進化をしてきた関係で、尿酸を分解する酵素を作り出す能力をいつの間にかなくしてしまったのです。尿酸を分解処理できませんので、あまりにも濃度が上がると分解されなくなった尿酸が関節に結節として蓄積されてしまい痛風発作を起こすのです。

そこで、尿酸値が高いとこれを下げる薬を処方させることがあります。下げる薬には、尿酸の産生を抑える薬(アロプリノールやフェブキソスタットなど)と尿酸の排泄を促す薬(ベンズブロマロンやブロベネシドなど)とがあります。ところが先述したように、尿酸は抗酸化作用を持つ我々の味方でもありますから、やみくもに下げるのではなく、抗酸化作用のある物質をたくさん摂れば次第に尿酸値は下がってくるのです。つまりビタミンBやビタミンC、そしてビタミンAとEです。

また、乳酸という物質があります。簡単に言えば筋肉痛を起こす物質です。この乳酸を分解して排泄を促すのが乳酸脱水素酵素(LDH)です。乳酸と尿酸は同じ排泄経路を通って尿に出ていきます。ですから乳酸がたくさん溜まるような行為は、尿酸の排泄が遅れ、高尿酸血症を招きます。

乳酸が上昇する行為と言えば、飲酒と激しい運動です。このような理由から尿酸値の高い人は飲酒や極度の運動は避けるべきだということになります。

~みみだより花だより No.241 2017年4月号より~

㉙「肥満」についての新しい考え方

ここ数十年、「肥満」の主な原因は「カロリーの取り過ぎ」と考えられてきました。そこで、高カロリーである脂肪を避けるように指導する事が金科玉条のごとくになっています。

つい最近出たばかりの農水省後援の小冊子があります。発行者は、日本医師会と米穀安定供給確保支援機構という二つの公益社団法人です。タイトルは「健康寿命を延ばすために ~適正な体重管理は日本型食生活と運動で~」というものです。その中から引用してみます。

①体重の管理で肥満や糖尿病予防を

肥満や糖尿病予防などに効果のある食物繊維が不足しているのは、穀物の摂取量が減少したことが原因の一つに考えられます。野菜や果物同様に、しっかりご飯を食べることで、食物繊維を摂ることができます。

②糖尿病予防・改善には日本型の食事と運動が効果的!

高脂肪食と運動不足が糖尿病リスクを高める。高脂肪食は肥満に繋がり、メタボの原因になっていく。

③ご飯を中心にした日本型食生活で肥満の防止を!

④有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせて、肥満・糖尿病予防を!

上記の記述は、一部を除いて従来型の古い考え方に基づいたもので、糖質制限に関する記述がなく、食事法に関する限り、糖の代謝異常を改善する内容とは思えません。最近の研究では、肥満の原因の70%は遺伝です。残り30%が本人の生活様式に左右されます。

そして問題は精白された穀物の取り過ぎを中心とする糖質の過剰摂取によるインシュリン分泌過多が最も重要なポイントなのです。

~みみだより花だより No.242 2017年5月号より~

㉚「認知症」についての新しい考え方

今や我が国の認知症患者は700万人を越え、2020年には1500万人に達するとも言われています。早期発見・早期対応が厚労省を中心に国家的緊急戦略となっています。

認知症は、最も多いアルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型、血管性の4種類があります。その中でも最も多いアルツハイマー型やレビー小体型の初期症状として重要視されているのが嗅覚低下です。においはするけど何のにおいかわからないというのがよくあるパターンです。鼻の病気がなくて、嗅覚低下がある場合には、早めに認知症テストを受けましょう。

簡単にできるテストを以下に挙げてみます。

テストを受ける人に対して

Q1. 今日は何年何月何日ですか?

Q2. 次の言葉を覚えておいてください(復唱させない)

   イチゴ サル 自転車

Q3. 今から私のする動作を真似してください

   キツネとハトの手真似

Q4. 「か」で始まる言葉をできるだけたくさん言ってください。(1分間で10個以上でOK)

Q5.先ほど覚えてもらった言葉を教えてください

上記の約3分間のテストで簡単な認知症の判断が可能です。

最近の研究では、認知症は「脳の糖尿病だ」という意見もあり、脳細胞がブドウ糖をうまく利用できなくなっているので、脂質やケトン体を利用して、残った脳の機能を活性化しようという試みもあります。

~みみだより花だより No.243 2017年6月号より~

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おれんじ鉄道上川内駅より
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