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みみだより花だより 院内新聞 

 

こちらでは当院で96年(平成8年)10月から月に1度発刊している院内新聞を掲載させていただきます。

HP上では記事内容だけになりますが、実物はイラスト満載で、職員の手作りになっております。どうぞお手にとってご覧下さい。

表は主に院長と事務長と薬局からの情報が掲載されており、裏面は、職員のテーマ別エッセイが掲載されています。

みみだより258号(平成30年8月)

薬に頼らない健康維持の秘訣 その43

 

最近テレビの健康番組では、従来言われていたような“卵を食べるとコレステロールが上がります”といった根拠のない話を否定するような論調が増えてきました。もっと肉や卵をたくさん食べましょうというような指導をよく見かけるようになってきました。ありがたいことです。

ただ問題なのは、その一方で、糖質制限の必要性をきちんと説明しない番組が多いことです。これまでの常識が覆されるためには、その常識を金科玉条としていた学会の重鎮たちが全て引退することが必要条件と言われています。そして、今後予防に重きをおかない限り、我が国は数十年で体制が弱体化して、お隣の大国に飲み込まれてしまうかも知れません。

和食が健康に良いなどという考えはさっさと捨て去り、来るべき穀物枯渇の時代に向けて舵を切るべきです。霜降り肉を作り出すために本来の食べ物ではないトウモロコシをたべさせられている牛たちを解放して、放牧による。本来の草食に戻してあげるべきです。

さて、今年の猛暑は一段と厳しいですが、熱中症で搬送される患者が後を絶ちません。毎年のことですが、熱中症予防のための水分補給が推奨されます。もちろん充分な水分や塩分の補給は必要ですが、それ以上に大切なことはたんぱく質やビタミンの適正な量の補給です。k十分量の動物性たんぱく質の補充が筋肉量を増やし、同時に必要な鉄や亜鉛やビタミンを補充できます。

スポーツドリンクに頼った水分補給は糖質を大量に摂ることになってしまい、ビタミンを消耗して痙攣を起こしやすくなります。充分に気をつけましょう。


【おすすめの一冊】

「糖質制限で頭がいい個になる ~三島塾のすごい子育て~」 三島学著 江部康二監修 かんき出版

『子どもは砂糖を1日25g未満に!』

これはアメリカ心臓協会が2016年に発表した提言です。この提言をもとに、子どもに糖質制限の食事指導と学習指導を実践して、難関校に次々と合格させている学習塾が福岡にあります。その塾長が細かいレシピも含めてノウハウを記したのが本書です。受験生をかかえる親御さんたち必読ですよ。

みみだより256号(平成30年7月)

学会情報 『日本耳鼻咽喉科学会総会』'18、6/1~6/2 in 横浜

 

日本耳鼻咽喉科学会総会に続いて、日本東洋医学会総会(大阪)に出席してきました。

医学が日進月歩で変化する中、東洋医学は2000年以上も変わることなく綿々とヒトを全体としてみるという姿勢を繋いできました。

西洋医学の考えは、ますます専門化・細分化され、ついには遺伝子レベルの研究が急速に発展してきました。そして皮肉なことに、これらのミクロ的な研究が進めば進むほど、人間を全体としてとらえることの重要性がわかってきました。ようやく西洋医学が東洋医学の本質に追いついてこようとしています。

東洋医学の根本概念は「医食同源」です。また「未病を治す」という考え方です。病気になってから化学物質を用いて治療するのではなくて、病気になっている原因そのものをつきとめて予防していく・・・このような考え方が、今後ますます重要視されていくことになるでしょう。

現在、わが国の認知症の患者数は、700万人以上、予備軍まで含めると1500万人を超えると言われます。世界保健機関(WHO)が認知症に発展する危険因子を9項目提唱しています。その第1番目が糖尿病です。そして、鹿児島県の糖尿病関連死亡者数は47都道府県中でワースト5位です。それだけ糖尿病患者数が多いのです。しかも気づいていない隠れ糖尿病の人は膨大な数にのぼると思われます。つまり、今後10年間で認知症になっていく人が爆発的に増加していくということです。いまや人ごとではありません。

子どもの頃からの糖質の過剰摂取が基本にあり、その食習慣が大人になっても続き、車に乗り始めて運動不足になり、年齢的な変化が重なって糖尿病が発症します。重症化するまでは、健康診断でも引っかかることはありません。そして認知症の魔の手が待っているのです。


【おすすめの一冊】

「ガンになったら肉を食べなさい」 溝口徹著 PHPサイエンスワールド新書 \800

ー抗がん剤、粗食に疑問を持った方へー ~トータル栄養アプローチでがんと闘う体を作る~

2011年にこの本が出た頃は、まだまだこういった考え方はごく少数派でした。しかしながら最近ではテレビの健康番組でも動物性タンパク質の重要性が指摘されるようになってきました。糖質を減らして、タンパク質や動物性脂肪をしっかり補充していくことの大切さを世に問うた初期の傑作といえます。あらためてご一読をおすすめします。

みみだより255号 (平成30年6月)

学会情報 『日本耳鼻咽喉科学会総会』'18、6/1~6/2 in 横浜

日本耳鼻咽喉科学会総会に出席してきました。

いくつかの教育セミナーを聴講しました。中でも興味深かったのが最先端の遺伝子工学に基づいた治療法についてのシンポジウムでした。

DNAの遺伝子配列がすべて解析されてから10年ほど経ちますが、各疾患ごとの異常配列が次々に解明されてきています。遺伝子異常に基づいて治療薬が考案され、一つ一つの悪性腫瘍に対する標的治療が純次に臨床試験に供されてきています。あと10数年のうちに多くの癌が克服されることになりそうだと驚くような発言がシンポジストたちから出されました。いよいよ癌が克服される日も近い・・・という印象でした。

そんな中、未だに解明できない難治性疾患もたくさんあり、新しい知見が積み重ねられつつありました。メニエール病や遅発性内リンパ水種、好酸球性中耳炎や副鼻腔炎などなど、外来で難渋する疾患群は、これからの医学の発展を待たねばなりませんが、いずれにしても遺伝子レベルでの解析が進んでいて、癌以外の疾患にも次々に光が当てられていくことは疑う余地はありません。

そんな夢のような時代が到来したとき、われわれ医師の果たすべき役割はいったいどのようになるのであろうか・・・と思いを巡らせる数日間でした。


糖質制限は是か非か?

最近、ちまたでもだいぶ市民権を得てきている「糖質制限」について考えてみましょう。

今回は、当院の外来で指導している控えてほしい食品リストの中から、特に清涼飲料水(500mlのペットボトル1本)に注目して、それらに含まれる糖質を角砂糖(1個4g)に換算して示してみます。

○紅茶花伝 糖質32g(8個)

○ポカリスウェット 糖質36g(9個)

○コカ・コーラ 糖質60g(15個)

○ファンタオレンジ 糖質64g(16個)

ちなみに○白ごはん茶碗1杯 55g(14個) ○かけうどん1杯 55g(14個)6枚切食パン1枚 30g(7,5個)ざっとこんな具合です。

つまり、ちょっとのどが渇いたからと言って清涼飲料水のペットボトルを飲み干すと、それだけで1日分の必要糖質量を上回ってしまう可能性があるのです。

血糖が上がるとインシュリンが分泌されます。飲んですぐにでも運動して筋肉内で使ってしまわない限り、血糖によって血管がダメージを受けるとともに、内臓脂肪に変換されてしまいます。

みみだより254号 (平成30年5月)

薬を使わない健康維持の秘訣 その42

肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンが2011年に公費による集団接種となってから、鼓膜切開を要する重症の中耳炎症例は激減しました。ところが、急性中耳炎自体が激減しているわけではなく、軽症化が進んでいるというのがここ数年の流れです。しかしながら、昨年ぐらいから再び、重症例が増加する傾向が認められてきています。

それは、ワクチン以外のもう一つの減少要因であった新規抗生剤及び抗菌剤の効果が薄れてきているせいではないかと考えられます。新規の抗生剤はカルバペネム系と言われるもので、また抗菌剤はニューキノロン系と呼ばれる薬剤です。

現在、小児の上気道感染症の主な起炎菌は4種類です。肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラキセラ菌、そして溶連菌です。従来の抗生剤は、使用頻度が高くなるにつれて、切れ味が悪くなってきていました。切れ味が悪くなるというのは、つまり、これらの菌が各種の抗生剤に耐性を持ち始めてきているということです。

抗生剤や抗菌剤は、本来、病原体がウイルスであれば無効です。つまり、感染症の原因病原体が細菌やマイコプラズマやクラミジアといった比較的大きい病原体でなければ効きません。しかも突然変異で、これらの薬剤が効かない菌がある一定の割合で出現してきます。ですから、最初は効いたとしても、次に感染症が起こるときには、その生き残った菌が増殖してきますので、同じ抗菌剤は効きが悪くなります。あとはおきまりのいたちごっこです。そうこうするうちに神のように効いていたこの二つのスーパー薬剤を持ってしても次第に効きにくい菌が出現するようになってきています。

風邪のほとんどはウイルス性疾患ですが、経過中に高率に細菌感染を起こすと言われています。しかしながら、それをきちんと確認せずにやみくもにいきなり最終兵器を使ってしまうという愚を冒していないか検証すべき時期にきています。

【おすすめの一冊】 「化学物質過敏症」 柳沢幸雄・石川哲・宮田幹夫 著 文藝春秋新書

シックハウス症候群という言葉が有名になってからずいぶん経ちます。多くのハウスメーカーは、建材に工夫を凝らして建築技術は飛躍的な進歩を遂げています。しかしながら、化学物質過敏を起こす物質は今では10万種類以上とも言われています。原因不明の体調不良や疲労など、気づかれずに進行しているケースも少なくないようです。本書では、この疾患を社会的に認知させた高名な医師たちが書いた緊急提言書です。基本の基本を世に知らしめた名著と言えるでしょう。

みみだより253号 (平成30年4月)

薬を使わない健康維持の秘訣 その41

糖尿病が今や国民病であることは疑う余地はありません。とりわけ、わが鹿児島県は糖尿病による死亡率が高く、常にワースト5に入っております。糖尿病の怖さはやはりいずれ起こってくる合併症にありますが、なかでももっとも恐れるべきは認知症です。

WHO(世界保健機構)が認知症の危険因子を9つあげていますが、その第一番に糖尿病が記されています。次いで、高血圧、飲酒と喫煙、心臓病などが続きます。糖尿病を予防し、治療することが認知症になる危険性を低くすることができます。

血糖を上げるのは「糖質」です。糖質とは何でしょうか。ブドウ糖、ショ糖、加熱デンプンがその本体です。一般的には炭水化物と言っても良いでしょう。

つまり、まず穀物(白米、玄米、餅、あられやせんべいなどのお菓子、パン、麺類、ピザ生地、餃子の皮、お好み焼き、たこ焼き などなど)です。

東日本大震災後に被災地に届いた物資は、ほぼ炭水化物が中心でした。福島県内地元の大学が調べたところでは、大人も子どもも肥満者が増えたそうです。熊本地震も同様のことが報告されています。

また、スウェーデンでは国を挙げた疫学研究で、「肥満の原因はカロリー過剰であり、カロリーを減らすためには脂肪摂取を減らさなければならない」という考えの基に、国家レベルで 15年間にわたって脂肪摂取制限を実施したところ、この期間に国民の肥満率は、なんと1,5倍に増え、糖尿病患者も増加してしまったのです。その結果、「肥満と糖尿病の原因は脂肪ではなく炭水化物である」という考えが一般的になってきており、現在ではスウェーデンでは、国民の4人に1人が糖質制限を実施しているそうです。さらに詳しいことを知りたい方は以下の本がおすすめです。

【おすすめの一冊】 「炭水化物が人類を滅ぼす(最終回答編)」 夏井睦 著 光文社新書

「傷は消毒してはいけない」といって、これまでの創傷治療のやり方を180度ひっくり返したあまりにも有名な著者が、糖質制限を推奨する前作に続いて出した、決定版的な書物です。人類が本来何を食べてきたのかに回帰し、糖質制限こそが諸病の解決法であることを説いています。「穀物の食料化の試みは1万年にわたり人類に恩恵を授けてくれたが、ついに限界に達したのだ。この食習慣を続ける限り、ヒトは穀物と共倒れだろう ~本文より~」

みみだより252号(平成30年3月)

薬を使わない健康維持の秘訣 その40

またまたスギ花粉症の季節がやってきました。インフルエンザの流行がまだ収まらないというのにです。スギ花粉症やダニなどのアレルギー性鼻炎は、今や我が国の国民病とも言える困った事態となっています。

この時期の日本全体の経済的損失は5000億円からなんと1,2兆円にも達するという試算もあります。毎年毎年、薬を飲んで点鼻薬や点眼液のお世話になるという悲しい現実が風物詩のようになっています。根本的に治す方法はないのでしょうか。

その答えの一つが免疫療法です。従来の皮下治療法に加えて、ここ数年前から、より簡便な舌下免疫療法が保険適応になっています。原因物質をしみこませた溶ける錠剤や液剤を舌の下にくわえてしばらくして飲み込むという方法を毎日3年間ほど続けることで、原因物質に対する反応性を落としてしまうという治療法です。ニカワ職人が生まれた子どもに将来を見越して、少しずつ少しずつニカワをなめさせて免疫をつけていくという民間によく知られた方法に医学的な理論付けをしたものです。なぜ効くのか?実際にはそのメカニズムはまだ完全には解明されてはいません。

栄養療法的には、ビタミンD3を至適濃度まで投与する方法があります。これがもう一つの答えです。元々ビタミンDは、日光ビタミンども言われ、お日様にきちんと当たっていれば、我々黄色人種では不足することはないと言われていた栄養素です。ところが最近は、紫外線の毒性が強調されるあまり、直接日光を浴びない風潮となっており、不足しがちになっています。

家の中にこもっている人にアレルギー疾患が多いのもまた事実のようです。至適濃度のビタミンDを摂取することで花粉症やダニアレルギーが治る可能性が指摘されてきています。ご興味のある方は当院の外来でご相談下さい。

みみだより251号(平成30年2月)

薬を使わない健康維持の秘訣 その39

~健康の維持~

最近のテレビ番組は、高齢化を反映して健康ものが極端に多い気がします。しかも奇をてらった演出で持って回った言い方をして、視聴者を翻弄しているように見えます。番組作りは視聴率至上主義でしょうから、ある意味当然なのかも知れません。見る側があまり振り回されないように気をつけたいものです。

ワクチンが少なかったせいか、昨季あまり流行しなかったせいか、この冬は寒さと共にインフルエンザの大流行が起こっています。例年ですと、まず年明けにA型が流行し、そのあとにB型が流行るのですが、今年は両方の型が同時に流行しています。中にはA型B型同時に陽性反応が出る方もいらっしゃいます。ワクチンを打っていればかかっても重症化することは少ないので、さほど心配は要りませんが、ワクチンが足りなくて打てずにかかった人の中には、基礎疾患次第でかなり重症化している人もいらっしゃいます。

今のところ、A型は抗インフルエンザ薬が有用ですが、B型に関してはあまり効果が期待できません。倦怠感を伴う発熱や感冒症状の際には、喘息などのアレルギー疾患を持っている人、高齢者・乳幼児などの抵抗力の弱い人は、早めの受診と治療が必要です。

予防と治療に最も有効なのが、ビタミンCです。それもかなり大量に摂っておく必要があります。最低でも1日に2000mg(2g)は摂りたいものです。確実な予防と治療を期待するなら、1日10g必要と考えられます。

1日10gのビタミンCは、いったいどれぐらいかと言いますと、一般的なレモン100個分に相当します。食品で摂ることは不可能ですので、サプリメントで補う必要があります。もちろん食品も大事です。豊富な食材は、ブロッコリー(抗酸化作用もあります)、アボカド、かいわれ大根、パセリ、トマト、もちろんレモンなどです。(ビタミンCの詳しいリーフレットもご希望の方には差し上げてます。)一般的に果物でビタミンCが摂れると考えられていますが、果物には果糖というやっかいな糖分が多く含まれていますので、甘い果物でビタミンCを摂ろうとするのは控えましょう。みかんも1日2個までにしましょう。

みみだより250号(平成30年1月)

薬を使わない健康維持の秘訣 その38

~風邪の予防~

風邪は一般的には、ウイルスによる感染症と考えられていますが、感染して発病するメカニズムは実はまだよくわかっていません。それがわかれば予防も確実にできるかも知れませんが、なかなか難しいところです。

風邪のウイルスには大変多くの種類が知られています。身近な風邪ではライノウイルスがその主役と言われています。

子どもたちにとって重要なウイルスには、高熱を引き起こすものが数多くあります。咽頭結膜炎を起こすアデノウイルス、ヘルパンギーナや手足口病を起こすコクサッキーウイルスやエンテロウイルス、喘息様気管支炎を起こすRSウイルスやヒトメタニューモウイルスなどです。また現在流行中のインフルエンザも代表的な高熱などの全身症状を引き起こすウイルスです。

インフルエンザウイルスは、その昔、世界中で400万人以上の死者を出したスペイン風邪として恐れられ、十数年単位で新型株が大流行して猛威を振るいます。が、このウイルスはマイナーチェンジが多いので、全く新型でなくても次々に変異を繰り返し、予測するのがなかなか困難だと言われています。ワクチンを打っていても、かかる人が少なくないのはよく知られた事実です。

ですからインフルエンザワクチン不要論を唱える学者もいますが、今のところワクチン接種により、発症しても重症化を防ぐことができると考えられています。ワクチン接種を受けたとしても、自分の抵抗力が落ちていればウイルスが血液に侵入する事になります。

ウイルスの効力は、乾燥と低温によって増強されると言われています。つまり室内の保温と加湿が重要です。特に寝室の温度(15℃以下にならない工夫)湿度(50%を切らないような工夫)を心がけましょう。そして、寝るときには、必ず一枚脱いでから寝具を被るような工夫が重要です。それでも汗が多く出ればこまめに着替えさせるのが良いでしょう。

薬を使わない健康維持の秘訣 その37

~肥満の原因は・・・? "The Obesity Code"から~

このタイトルの英文の雑誌に大変興味深い事が書いてあります。この本は昨年出版された本ですが、「肥満を解消するための解決方法」とでも訳せば良いのでしょうか?肥満に対する考え方は、長い間カロリーの摂りすぎが原因だと信じられてきました。現在でもなおその考えが主流だと思われます。

ところがこの本では「カロリーは肥満とは無関係だ」ということを、これまでに行われてきた数多くの疫学研究の結果をもとに説明しています。では、肥満の原因は何なのでしょうか?

答は「インスリンの分泌過多」なのです。アメリカでは成人の肥満はもちろんですが、子どもの肥満が大きな社会問題になっているようです。そこで、子どもを対象とした疫学研究が盛んに行われてきています。いくつもの研究内容が、子どもを2つのグループに分けて、片方にはカロリー制限と運動の励行を行い、もう一方は特別な指導を行わないといった疫学研究です。

驚くことに数年間をかけて行われた多くのそういった研究では、いずれも2つのグループの肥満度に差が出なかったのです。差が出た研究は、片方のグループに炭水化物やスナックの摂取を禁じたやり方です。つまり、カロリーが問題なのではなくて砂糖や炭水化物に含まれている糖質がインスリン分泌を促すことが問題であるという事がわかったのです。

むかしからおばあちゃんたちが言っていたように「甘いものは控えなさい。米や小麦は摂りすぎないように、スナック菓子は食べちゃだめ!」という指導がもっとも正しかったのだと著者は結んでいます。

みみだより248号(平成29年11月号)

薬を使わない健康維持の秘訣 その36

~子供の栄養と糖尿病と認知症~

 10月28-29日にかけて二つの学会をはしごしてきました。一つ目は、耳鼻咽喉科漢方研究会(東京・品川)です。私は、顔面神経麻痺に対する漢方治療について報告しました。いくつかの特別講演の中で、小児科のある有名な先生が、子供への漢方薬の飲ませ方についてのお話をして下さいました。

 その講演の中で「子供の熱性痙攣が増えている」という内容のコメントがありましたので、講演終了後にお話を伺うと「原因は鉄不足だと思います」とのお返事でした。日頃からこの事実を認識しておりましたので、「やはりそうですよね」としばし話が盛り上がりました。

 翌日の29日は、福岡大学の医学部キャンパスでの 東洋医学会九州支部総会でした。私は耳鼻科関連群の 座長をしました。特別講演でお話しされた有名な教授が、漢方薬だけではなかなか治らない病態に鉄や亜鉛の不足が潜んでいるという事例をご報告されました。

 これまた、当院が3年ほど前から取り組んでいる栄養療法の流れがここへ来てメジャーな動きをし始めたと 感慨深い思いでした。

 これらの講演内容のポイントは何かと言いますと、 鉄や亜鉛などの潜在的な不足が子供の頃から深刻になっており、糖質の過剰摂取と相まっていずれ糖尿病を招き、更には認知症を招いていくのだという恐ろしい  シナリオがすでに進行中だということです。

 現代人は、1日に何回食事をするでしょうか?   世界中の平均では、1970年代には1日3回が平均だったそうです。それが2000年には5-6回になっているととのことです。つまり、朝昼夕のいわゆる大きな食事に加えて午前と午後に間食を摂り、更に夜食を食べるといった具合です。しかもその内容はほとんどの場合、炭水化物です。これではインシュリンが出ないでいる時間がほとんど無いことになります。インシュリンが出れば肥満になり糖尿病に繋がります。そしてその果てには認知症が待っています。

 国民の貧困化は、肥満の増加と完全に相関していることが報告されています。貧しいと、つい安い炭水化物に飛びついておなかを満たそうとするからだそうです。 また「甘い物には、中毒性がある」とも報告されています。 子供の間食には良質なタンパク質を加えるようにして、成人は間食を控えるか、もし摂る場合にも、炭水化物を控えてタンパク質やΩ3系脂肪食を増やす必要があります。タンパク質で太ることは決してありません。

 

今季のインフルエンザ対策

ワクチン株が流行予想株に合致していない可能性も指摘されています。ワクチンを打ったからと言っても決して安心せずに、手洗い、うがい、充分な睡眠と栄養補給(特にビタミンC)、人混みでのマスクの着用などに努めましょう。そろそろ流行が始まっています。

みみだより 247号 記事より

薬を使わない健康維持の秘訣 その35

~肥満と糖尿病と認知症~

 敬老の日に厚労省が人口動態統計を発表しますが、 65才以上の人口が27.7%に上ることがわかりました。日本人の遺伝子が糖尿病になりやすいことについては以前にも書いたことがありますが、高齢者になればなるほど耐糖能の低下が起こります。つまり高齢者ほど糖尿病のリスクが高くなるのです。もっとも怖い病気ともいえる認知症の最大の危険因子が糖尿病であることはすでによく知られた事実です。

 糖尿病と言えばなんとなく肥満のイメージがありますが、日本人では意外にやせている人にも多いというのが特徴です。海外の肥満は、主に、皮下脂肪が原因ですが日本人の場合には、内臓脂肪型肥満が多いのです。

 内臓に脂肪がたまる、つまり肥満の原因は何でしょうか? 過食?、運動不足?、遺伝?、ストレス?、確かにこれらが関係していることは否めません。

 実は、肥満を起こすのはインシュリンというホルモンです。インシュリン分泌が持続的に多いと脂肪が蓄積され、肥満が起こることがわかっています。そして、このホルモンが出続けた結果、膵臓の産生細胞(β細胞)が疲弊してしまい、血糖を脂肪に変えて内臓に蓄積できなくなってきた病態が糖尿病です。

 本来、インシュリン分泌を起こすのはブドウ糖です。つまり糖質なのです。炭水化物は糖質と食物繊維の合体したものです。タンパク質や脂肪はインシュリンの分泌を起こしません。

 最近の研究では、肥満の予防のためにもっとも重要なことは、過度の食餌制限や過度の運動などではなく、1日の間で、インシュリンの出ない時間(つまり糖質を摂取しない時間)をなるべく長くすることだと言うことがわかってきました。つまり、なるべく早めに夕食を摂り、できれば10時間から12時間の飢餓時間をもうけることです。むろん、夕食から糖質をなるべく減らすことが大切なのは言うまでもありません。

 過度な糖質制限をいきなり行うとストレスがたまる人も多く、副腎皮質ホルモンの分泌が促され、血糖上昇が起きてこれが逆にインシュリン分泌を促してしまうとも言われておりますので、まずはプチ糖質制限(夕食から炭水化物を抜く)から初めてみましょう。

来季のスギ花粉症対策

今年の夏が暑かった分、スギの雄花がたくさん着いている可能性があります。来春の花粉症は、きつそうです。

 現在、スギ花粉症は、舌下免疫療法でかなりの高率で治癒させることができます。3年間ぐらい継続しなければならない点や、花粉飛散時期でないときにも服用しなければならない点、口腔違和感などの軽度の副作用などデメリットもありますが、それを考慮してもなお、メリットの方が大きい療法です。11月中に治療を開始すれば、来季の症状緩和に貢献できます。ご相談下さい。

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おれんじ鉄道上川内駅より
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